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川口 宗彦 |
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| すっかり英国の魅力に惹かれ、渡英を重ねる昨今、いつも苦痛な事が一つある。時差でも、食事でも言葉でもなく、どうしても英国内でうまい珈琲が飲めない事である。そこで今回4月の渡英の際は、いつもの珈琲豆と器具を持参した。田舎のプチホテルの朝のあわただしい出発の合間をぬって、持参のコーヒーをたてる。豊かな香り、ドリップの瞬間の泡立ち、いづれもいつもの日本のそれと同じ、そして期待をこめて、カップを口に運ぶ。がしかし、ガク然、いつもの珈琲とはまるで違う、階下のレストランのマシンコーヒーと何ら変らない。こんな旅の朝を重ね、自問自答の末、水の違いである事が判明した。英国でのアフタヌーンティーの紅茶の紅色にひかれ日本に持ち帰って試しても、どうしても違うといつも首をひねっていた疑問も解明した。英国の水でしか出せない紅茶がある。珈琲も同じである。ちなみに水を克服するためにイタリアでは、濃厚なエスプレッソが生まれ、ドイツでは精巧なコーヒーマシンが水を克服している。やはり英国は自然に紅茶の国柄なのかも知れない。 | ||
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