K's ANTIQUE店主
川口 宗彦
珈琲工房
 この春にあわせようと、正月休みを返上し厳寒の中、夢中で珈琲豆の焙煎工房を作った。学校の廃材を再利用し、試行錯誤の末、ようやく完成に近づいてきた。二十五年来の珈琲行脚の夢だった五kgを一度に焼き上げる大型焙煎器を設置し、この日のために使用する生豆は、スマトラマンデリントバコ、コロンビアスプレモ、タンザニアAA等極上品のグルメコーヒーを収集しておいた。試飲するイス、テーブルは英国製の年代物のアンティーク。『自作にしては上出来ですヨ』と珈琲人が集う。珈琲を飲むという行為は、インスタントであれ、カンコーヒーであれ、くつろぎの句読点である。しかしコーヒーに文化的香り、サロン的雰囲気を求めるならば、ロケーションも一つの味となりえる。カップが変り、イスが変ると、いつものブレンドコーヒーも極上のアロマにつつまれるから不思議である。

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