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川口 宗彦 |
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| かうひい行脚の夢の地、トルコ・イスタンブール。そこは、アジアとヨーロッパの接点、 ビザンチンから始まり四つの時代と文化が重複する街並。その深く芳醇な街の味わいは、歴史の成せる技である。 さて、目的のトルココーヒーは、やはり日常のチャイの習慣からは、少し離れた迷路の一角にあった。 親日家の老人の案内する先、百メートル手前から、そのコーヒーは確認できた。 深いりの豆を焼く香り、カンカンと甲高いブラスコーヒーミルの音、胸の高鳴る瞬間とは、こんな時を言うのだろうと自問自答し、いよいよ夢のコーヒーとの出合い。甘い、苦い、何か強烈な香辛料でも加えたかのような、強烈なものだった。 その香気に魅了され、二杯目をオーダーすると、間もなく隣席の老人が席を立ち、背に腰に何やらぶら下げてきたものは、かうひい行脚最上級の収穫物。それは、450年前の手回し焙煎器、300年前のコーヒーミルなどなど。 ただただア然とし、どんな方法で日本に持ち帰るかなどを、考える余裕もないままザックに詰め、抱きかかえるように、その場を去った。 |
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